プロットとは?

さて、シナリオを書く前に企画やコンセプト、テーマ性、メッセージなどを考えてみてください。

いきなりシナリオを書き始めてもいいのですが、出来ればプロットを考えてみてください。

プロットというのはシナリオのような描写やセリフなどは入りません。代わりに物語が進行する時の要点を記したいきます。ただし、単に要点を書けばいいのではなくて何がポイントかを記述していきます。

プロット Plotとは、脚本を書くにあたっての”骨”を作る作業のこと
または、それぞれの”骨”の部分を確認し、全体として流れが導かれて、間違った方向に行っていないかを確認する作業

プロットPlotの本来の意味は、筋・構想・策略を練る、描く、見取り図など

その物語の主題テーマ、設定、背景、相関関係、エピソード、因果関係、変化を分かりやすく書き記したものです。

主題テーマ 作品のテーマ
設定    登場人物の設定
背景    物語の世界観や時代背景、設定
相関関係  登場人物同士の関係
エピソード 物語で起こる事件やエピソード
因果関係 人物とエピソード、エピソード同士の関係
変化    物語の進行により、人物の心情や設定の変化

 

登場人物とその設定と役割
主人公 配置 性格

その上で時間経過による「感情の変化」や「状況の変化」を記述する

主人公や登場人物が置かれている境遇
その中でも不安定な要素を作っていきます。その不安定な要素がどちらかに動き出したり、転がり出すことが物語の流れ、つまりストーリーなのです。

不安定な要素
葛藤、臆病、苦悩、弱点、支配、欠点、焦燥、挫折、消失、障壁、不信、優柔不断、

対立する立場、関係
善と悪、利害関係、反発、

感情、心情、心理
不安、恐怖、苛立ち、怒り、驚き、喜び、

デフォルメ
誇張、悪、秘密

アクションとリアクション

動機づけ、行動

感情移入 驚きサプライズ

時間軸の流れ

自信、勇気、愛、友情

プロットの書き方は、いろいろとありますが、フローチャート的、関係図的な書き方を勧めます。つまり登場人物、背景、設定、時間の流れ、お互いの関係、変化が分かるように線を引きながら書くことです。

『プロット』の例

テーマ「夢」
主人公=弟、兄、父、母。4人家族。

父親は炭坑夫で一家を支えるために近くの炭坑で重労働をしている。
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兄弟はまだ学生で兄は父親と同じ炭坑夫になるつもり。
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弟はまだ進路を決めていないが、兄は大学に行けと言っている。
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エピソード
兄は、弟のために炭坑夫になる
ある日、父親の炭坑で落盤事故があり、父親が亡くなってしまう。
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しかも兄を助けに行って帰らぬ人となってしまった。
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弟は、父親の死を受入れることが出来ず、兄の事をどこかしら恨んでいる
兄はどうして父親を助けられなかったのか。
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弟は、大学に行く夢を諦め、消防夫になろうとしている。
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母親は、兄の事が心配で弟と同じ消防夫か警察官になれと言う。
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弟は、消防夫の訓練に受かり、消防署に配属される。
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そんな時、また炭坑で落盤事故が起きる
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生存者は、いないかもしれない
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でも、小さな空気孔から現場まで行けるかもしれない
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今度は弟が助けにいく
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母親は、泣きながらお前まで失いたくない、と言う
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弟は、父親を助けられなかった分、今度はみんなを助けたいんだ、と言う
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ここで行かなければ、一生後悔するかもしれない
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弟は母親の思いを振り切って落盤事故現場に行く
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現場では、何人かが生き埋めになって出られないでいた
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そこに兄の姿が、兄は他の仲間を助けるために残っていた
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弟は兄と一緒に炭坑夫の仲間たちを助け始める
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そして兄が父を助けられなかったのは
父が同じように仲間を助けるために
最後まで残っていたからだという事を知る
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兄は兄で他の仲間を助ける事を優先して
父が奥にいく事を止められなかったのだと
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そして兄への誤解が解ける
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その時、大きな煙と小爆発が
二人の運命は
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心配する母親
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しばしの沈黙の後
トンネルの入口から
出てくる二人と仲間たちの姿が見える
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安堵する母親
エンド

これがプロットです。大きなあらすじと言えるかもしれませんが、違いはこれをシナリオに落とし込むときに必ずしもすべてのプロットがシナリオに反映されるとは限りません。例えば、シナリオの書き出しは、もしかしたら父親の葬儀から始まるかもしれないからです。でも前提となる設定やそこに至った経緯を明らかにするうえでプロットにその背景となる事実や設定を記しておくことは重要だと考えます。

 

 

(ここからは引用してます)
「脚本の書き方講座」では、ピクサーの『トイ・ストーリー』『ファインディング・ニモ』『Mr.インクレディブル』を例にしながら、本作の脚本家が第1幕の作り方を順を追ってわかりやすく紹介している。いわく「本当に難しいのは結末でなく冒頭」
1. 主人公の紹介。および主人公に目的を与える。主人公の好きな物、特徴づけるものを明らかにする。
まず、主人公の
・状況設定
・大切なもの
・弱点
を決める。

「大切なもの」とは、例えば:
・ウッディ(トイ・ストーリー)……アンディ(ウッディの持ち主)
・マーリン(ファインディング・ニモ):家族(妻と子供)
・インクレディブル:スーパーヒーローの地位

「弱点」とは「大切なものを愛し過ぎ、執着しすぎるとそれが弱みとなる」ということ。
・ウッディ:アンディの「お気に入り」の地位
・マーリン:良い父親であること
・インクレディブル:自分の仕事に誇りを持ちすぎること

主人公の「大切なもの」「弱点」が決まったら…

2.「嵐雲」を起こす。あくまで嵐の兆しであり、災難そのものではない。
・ウッディ:アンディの誕生日(自分たちを脅かす、新しいオモチャがやってくる)
・マーリン:イソギンチャクの外に出ると危険だらけ
・インクレディブル:バディ・パイン(熱狂的ファンの少年)の登場

3.「大切なもの」を失う。
・ウッディ:アンディのお気に入りの座をバズ・ライトイヤーに奪われる
・マーリン:ニモ(子供)をダイバーにさらわれる
・インクレディブル:社会的に糾弾され、ヒーローの地位を奪われる

4. 主人公に「屈辱」を与え、世界は不公平だと感じさせる出来事を起こす。
・ウッディ:みんなの前で空を飛ぶバズ。旧式のウッディは恥をかく
・マーリン:(そもそも自然界は不公平な場所だから、屈辱は不要)
・インクレディブル:人助けしたのに犯罪者呼ばわりされ、地味な職業に追いやられる

5. 主人公を「岐路」に立たせ、2幕へ進む。
屈辱を受けた主人公は
a) 健全な道
b) 分別のない、無責任な選択

のどちらかを選択しなければいけないが、a) を選んだらそこで物語は終わってしまうので、必然的にb) を選んで代償を支払う羽目になる。

・ウッディ:a) 引退する b) バズを殺して、ふたたびアンディのお気に入りに復帰する
→代償:バズを連れ帰るまで家に戻れなくなる
・マーリン:a) 子供を信じてまっとうに育てる b) 過保護に育てる
→代償:子供がダイバーに連れ去られる
・インクレディブル:a) 一般市民として平凡に生きる b) 妻にウソをついてヒーロー活動を続ける
→代償:組織に目をつけられ、大きな事件に巻き込まれる
(この5. が、俗にいうところの「プロットポイント」となる)


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